今の私

 先日、同じ病気の方からお言葉を頂きました。私の方が励まされました。本当にありがとうございます。

その時に、もしかしたら、先に、今の私の事を伝えた方がいいのかな?って感じました。同じ病気を患う人が、このBlogを読んでくれた時に、一瞬で気持ちを共有する事が出来て共に前を見て生きていく糧になるように。独りぼっちで過ごすのではなく、一緒に生きよう。見た目では全く判断できない病気だし、普通に何でも食べられるし何でも出来る。けど、ちゃんとしなければならない事も沢山あるよね。今日はそんな事を伝えていきたいと思います。

 前回のBlogで、発症時の事を綴りました。HbA1c 7.5 だったと。

あれから、コロナ騒動と共に時を過ごして1年10ヶ月後の今の数値は7.7です。えっ!?0.2しか変わってないじゃん!って思うかもしれませんが、薬を飲むことも何もしないで7.5と、薬を飲んで、自己注射もして、食事制限もしての7.7では、全然内容が違います。

一時、一番数値が高い時で、8.5でした。さすがに合併症のリスクが高くなる数値。

8を超えた頃、私は自己注射の治療を選択しました。「緩徐進行1型糖尿病」は、自己分泌の力も残っています。時間はかかるけど、自力で下げる事も出来るのですが、膵臓への負担は大きくなります。一生懸命働くのですよ。少ない量のインスリンで。

その為、出来るだけ「糖」の接種を抑えたり(食事制限)、食後の運動で筋肉に糖を消費させたり、私も努力はしました。食べたい物も満足に食べられないのに、食後の30分のウォーキングはしなければならない。雨とか猛暑の日には、エアウォーキングで、その場足踏みとか30分していたし、ジムにも通っていました。

その頃から飲んでいる薬は、インスリンの分泌を補う薬と肝臓から分泌される糖の量を抑える薬。そして、最近、糖の吸収を遅らせる薬も追加されました。3種類の薬と基礎インスリンの注射です。私の型は、2型糖尿病の方が飲む薬とはちょっと違って、SU薬は回避しなければならく、血糖の是正が困難な場合は躊躇せずにインスリン療法を検討すべきなのです。

2型の方から、「インスリン療法」はダメ。戻れなくなるから!って言われたけど、そもそも1型はもう枯渇へと向かっている病気なので、膵臓への負担軽減の為にはすぐに自己注射を検討します。本来であれば発症時の時から主治医は自己注射も治療の選択の一つに入れていました。私が嫌がったのでずっと薬だけの治療をしていて、私が納得してから自己注射を取り入れる事にしたのです。

SU薬とは、スルホニル尿素薬と言って、血糖値を下げる薬。膵臓のβ細胞に直接働きかけてインスリン分泌を促す作用がある薬です。主治医曰く、「膵臓にガンガン働きかけて、インスリンを出させる薬」だそうです。

 緩徐進行の人は、この薬は逆に膵臓を弱めてしまうので、SU薬は処方されず出来るだけ優しく、優しくケアする薬を処方されます。今ある力を残していきましょう。って方向。

 もし、発症時。今の主治医と出会ってなかったら、私は2型と診断されて、このSU薬を処方されていたのかも。と考えるとゾッとします。本当、2型と緩徐進行って判断が難しい。今ではそんな事も理解できるようになりました。本当、今の主治医に感謝!

私の友人に、健康に携わる仕事をされている方がいます。彼女の知り合いで私と同じ「緩徐進行」の方がいて、今は60代。発症時は私と同じ40代。今でも自己分泌を保持しながら自己注射で穏やかに過ごされているとの事。私も同じように、今の状態のまま長く過ごせたらいいなって思っています。HbA1c も、あと少し下がってくれないかな・・・。

自己注射の治療を決めた時。

私の周りの大切な人は、こんな言葉をくれました。

「毎日、水を飲むように自然に毎日注射を打てばいい。」

「よかったね!これで少しは食べる事が楽しくなるよ!」

自己注射を決めるまでの約1年半の私を見ていた人たちは、口を揃えて「よかった!」と言ってくれたのには驚きました。「そっか・・・。これから大変になるけど頑張ってね・・・。」なんて事を言われるのかと思ったら逆で。中には泣きながら「よかったね」と言う子もいました。私は心の底から彼等の事を一生大切にしよう。何かあったら全力で力になれる存在になろう。そう思いました。

けど、私はそんなにストイックに食事制限していたのかな?よっぽど心配かけていたんだと反省。そして、こうやって理解してくれる人が身近にいてくれる事の安心感。飲食店を経営されているお友達も低糖質のデザートを出してくれたり、考えてくれたりする。「何が食べれるの?食べられる物を言え。」って聞いてくれるBarの店主や、「食べられないもの何ー?コースメニュー考えるから!」って聞いてくれるシェフ。

 みんな優しい。

私は、病気になって、病気の人の気持ちも前よりも深く理解できるようになりました。今、身近に

「膠原病」「強皮症」「アレルギー」「成人T細胞白血病リンパ腫」「リウマチ」を患っている方がいます。どれも自己免疫疾患です。他にも「アンドロゲン不応症」のお話も聞きました。私は、自分の病気の事だけではなく、身近にあるけど、あまり知られない病気の事もお伝えしていきたいと思っています。彼女達に取材してきますので、またそのBlogも折々と。

では、今回はこの辺りで。また次回更新もがんばります!

お友達がお祝いしてくれた「バタークリームのケーキ」美味しかった!バタークリームは血糖値がそんなに上がらなかったなぁ~。もっと上がるかと思ったけど。8分の1を2回に分けて頂きました。ありがとう!